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なぜドローンによる空撮や点検の費用は「高く見える」のか?

  • 執筆者の写真: 光一 西島
    光一 西島
  • 10月2日
  • 読了時間: 4分
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~見えない9割の仕事とその対価について~

こんにちは。ドローンによる空撮・点検サービスを提供している私たちのもとには、よくこんなお声をいただきます。


「ドローンを1時間飛ばすだけで、なんでこんなに費用がかかるの?」


おっしゃる通り、お客様から見ると、「現場でドローンを飛ばして撮影する作業」だけが見えるため、数万円〜数十万円という見積金額に驚かれるのも無理はありません。

ですが、実はこの“ドローンを飛ばして撮影している時間”は、全体作業のたった1割ほどに過ぎません。残りの9割は、お客様の目に見えないところで発生している業務に時間とコストをかけています。

今回は、ドローン業務の見積もりがどうして高くなるのか、その「見えない9割」について、できるだけわかりやすくご説明いたします。



見積もりに含まれる6つの主な要素


① 飛行許可申請や法令確認などの事前準備

ドローンを業務で飛ばすには、航空法や道路交通法、電波法、自治体ごとの条例など、様々な法律を遵守する必要があります。特に人口集中地区(DID)や空港周辺、公共施設の上空を飛ばす場合は、国土交通省や自治体への飛行許可・承認申請が必要となり、書類作成や計画立案に多くの時間と専門知識が求められます。

また、撮影対象物が重要施設やプライバシーに関わる場合には、慎重な判断と対応が必要になります。

✅ 飛ばす前の準備で数時間〜数日かかることもあります。


② 点検業務:写真データの分析・診断・報告書作成

建物や構造物の点検では、撮影した写真をただ渡すだけでは終わりません。劣化や損傷の有無を確認・分析し、診断結果を報告書にまとめる必要があります。これには専門的な知識と、写真1枚1枚を丁寧にチェックする時間がかかります。

✅ 撮影後に数時間〜数日かけて報告書を作成しています。


③ 空撮業務:写真・映像の編集作業

空撮の場合は、単なる「素材」の提供ではなく、色調補正・トリミング・動画編集・BGMの挿入など、見栄えよく仕上げるための編集作業が必要です。これもまた、撮影後に専門ソフトを使って行う、目に見えない業務です。

✅ 編集作業は1〜2時間で済むこともあれば、凝った映像では丸1日以上かかることも。


④ ドローン本体の減価償却・メンテナンス費用

業務用ドローンは数十万円〜1000万円以上する機体もあり、バッテリーやカメラ、センサー類も含めるとかなりの初期投資が必要です。さらに、安全に飛行させ続けるには定期的な整備・点検・ソフトウェアアップデートなどが欠かせません。

✅ ドローン1台の寿命を3〜5年とすると、日々の業務に応じて減価償却費も発生します。


⑤ 損害保険料(対人・対物)

万が一の事故に備え、ドローンには対人・対物の賠償責任保険に加入しています。事故が起これば、数千万円〜億単位の損害が発生する可能性もあるため、保険料は事業継続に必要な固定経費です。

✅ 保険があるからこそ、安全安心にサービスを提供できます。


⑥ 国家資格保有者による操縦訓練・技能維持のためのコスト

国が認定するドローンの操縦資格(国家資格)を保有する者は、常に安全に飛行できる技能を維持するための操縦訓練を継続的に行う義務があります。このために必要な時間の確保、練習場所の使用料、使用機材の整備費なども、当然ながら事業運営にかかるコストに含まれます。

✅ 国家資格を維持するために、定期的な技能訓練と投資を行っています。


その他、費用に含まれる可能性のある項目

  • 移動交通費(遠方の現場など)

  • ドローンオペレーターの人件費

  • 安全管理スタッフの配置(必要に応じて)

  • 使用する撮影機材のグレードや台数

  • 天候判断によるスケジュール調整の労力 など


「安すぎる価格表示」にご注意を

インターネットで「ドローン撮影 ○○円〜!」という、驚くほど安い価格を見かけることがあります。確かに安く見えるかもしれませんが、以下のようなケースがほとんどです:

  • ① 採算を度外視している(事業としては長く続かない可能性)

  • ② 最低限の価格だけを表示し、後からオプションで追加料金がかさむ

その結果、最終的な金額は「普通の見積もり」と大差なくなる…ということも珍しくありません。


最後に:私たちが大切にしていること

私たちは、お客様に安心・安全な空撮・点検サービスを提供し、信頼していただける事業者でありたいと考えています。

だからこそ、お見積もりには「見えない作業」や「安全のためのコスト」もきちんと含めています。決して、ただドローンを飛ばして写真を撮っているだけの仕事ではないのです。

見積金額には、経験・知識・安全への配慮・専門技術・高額機材・リスク管理・操縦スキルの維持努力など、すべての対価が含まれています

どうかご理解いただけますと幸いです。


ご相談・お見積もりはお気軽にどうぞ

具体的な作業内容やご要望を伺った上で、丁寧に対応させていただきます。「ただ高い」ではなく、「適正価格」であることをご納得いただけるよう、これからも誠実に取り組んでまいります。

 
 
 

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​住所

〒743-0021 山口県光市浅江1-4-14​ アイオイビル3F

創業:2024年7月1日

資格:二等無人航空機操縦士(国家)

   無人航空機安全運航管理者

   赤外線建物診断技能師

保険:三井住友海上火災保険(対人対物)損害保険加入済み

許可:年間全国区包括申請(飛行の許可・承認)取得済み

その他

  ・光商工会議所会員

​  ・山口県産業ドローン協会会員

お問合せ先

電 話:050-6871-2609 (10:00~17:00)

メール:kouichi.nishi@icloud.com

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